これまでの追撃で、二千メートル近くの海底に到達していたのだから、その先にいるイカの死骸から溢れ出る墨の血の濃さでは、いつでももっと底の捕食者が押し寄せてくる危険がある。
そして何よりも、この海王烏賊との戦いの中で、周磊の体内に残された力は、決して楽ではなかった。チームの中でただ一人の高境の存在状態がひどく損なわれていたのだから、もし今、もっと恐ろしい捕食者に出くわしたら、チームの安否は保証できない。
それを悟ったからこそ、任揚は迷わず魔能潜航艇の最大馬力を働かし、兄貴の後を追う。
………
それから十数分後、それまでは静かだった海の上に、とつぜん甲高い破水の音がしたかと思うと、背の高さが三十メートルを超える銀色の影が水を割って出てきた。
周磊は呼吸を荒らげていたが、再び海の上に戻ってきてようやくリラックスしたように見えた。高境超人的として、高境の頂点に直面するほどの実力を持っていても、漆黒の海の底への恐れは、かつての見習い超人的よりも一点も減っていない。
知らぬ者は恐れを知らぬという。
今となっては、自分でもその言葉を実感しているような気がしてならないのだが、超人的な見習いをしていた頃の彼は、海の怖さを知っていただけで、具体的には何も言えなかった。
いまでは、まっ黒な海の底の怖さは、ことさらに深刻で、いくら高境の人であっても、普通の人の目には、あれほど高くても届かないように見えていても、やはり、果てしない海にとっては、大海の一粒、ほこりというほどちっぽけなものではありません。
たった二千メートルもない海の底にいただけなのに、ほんの数十分間の戦闘で身がもたず、体内の超人的な力の消耗速度も想像を絶するほど速い。
姜红でなければちょうど芍が腰の「氷に闭ざされ囚笼」の時期、又戦闘の数百メートルの地点に再低下、周磊を信じ、最後の必然の结果は自身、逃げ出すまで海王イカが強くて、その头を、自分のからだの上はさらに深刻になり、その結果可能かもしれないが永遠に取り残された海底のかもしれない。
このことを考えて、周磊さんは海底の恐怖について、改めてはっきりした認識を持った。
だが同時に本能的に、二キロ足らずの海の底がこれほど恐ろしいものなのか、七キロ、八キロ、一万メートルを超える海の底はどうだろう、と考えた。真境はその深さの海底で全盛の戦力を持つことができるのか?
そう思った周磊は上の空だったが、すぐに現実に引き戻され、その下に地精魔能潜水艇が浮上し、任揚の四人は急速に艇内を抜け出した。
潜水艇をオアシス島の秘境に収めた后、また速いスピードで三檣帆船を呼び出して、五人が再び三檣帆船甲板に落ちるまで待って、四人は待っていたのが周磊に向かって集まって来て、1体の近古遺種のクラスの高境の超絶落下に対して、何人かはやはりきわめて興味を持った。
それに対して、周磊さんももじもじせずに手を差し出すと、彼の手の中には、いくつかの品物があった。
海洋コインや各種基礎材料を除いた特殊落下のすべてだ。